皆さんは、青い薔薇を見たことがありますか?
先日、友達がお花を勝ってきてくれたのですが、な、なんと、青い薔薇!
物珍しさで買ってきてくれたのですが、調べてみると面白いことが分かりました。
今日は青い薔薇について書いてみたいと思います。
王侯貴族が愛した薔薇。薔薇の歴史は人工交配。
薔薇は、古くから世界で愛されてきた植物の一つです。クレオパトラやローマ皇帝など多くの皇族が愛用していました。
今でこそ色とりどりの薔薇を見かけますね。実は、現在栽培されている薔薇のほとんどは、もともとは野生種の薔薇8種程度を、人工的に掛け合わせること(人工交配)により生まれたものです。
ナポレオンの妃ジョセフィーヌが自分の宮殿の庭で人工交配させ、沢山の品種の薔薇を生み出したという話は有名です。
これらの人工交配の努力により生み出された薔薇が、現在の薔薇の起源となっています。
青い薔薇の花言葉は「不可能・存在しないもの」だった。
青い薔薇を作る努力もされてきましたが、薔薇には、もともと青色色素を作る能力(遺伝子)がありません。
薔薇を作るときの基本の技術は、長らく人工交配であったため、いくら交配を繰り返しても青い薔薇を作ることは出来ませんでした。そのため、青い薔薇を作ることは「不可能」と言われていたそうです。
ゆえに長い間、青い薔薇(Blue Rose)の花言葉は「不可能・存在しないもの」と言われてきたのです。
青い薔薇の開発成功!成功させたのは日本企業サントリー。
開発に成功した背景には、遺伝子操作の技術の発展があります。既に述べたように、本来の薔薇には、青い色素を作るための遺伝子が存在しません。
そのため、他の植物から、青い色素を合成する遺伝子を取り出し、薔薇にその遺伝子を入れ、遺伝子組換え薔薇を作るという手法が用いられました。
遺伝子組み換え薔薇を作る、というのは言葉で言うのは簡単ですが、開発現場は困難を極めたようです。
薔薇は、遺伝子を入れてから花が咲くまで1年ほどかかるうえ、種が違う遺伝子を入れる訳ですから、遺伝子が機能しない、ということがあり、薔薇と相性の良い青色遺伝子を他の植物から探し出すという途方もない研究開発が行われたそうです。
青い薔薇の開発が成功したのは2004年。なんと、日本企業「サントリー」が世界初で成功させました。成功させたのは日本企業だった!と聞くと何だか誇らしくて嬉しいですね。
青い薔薇の花言葉は「不可能を可能にする」へ。
青い薔薇を生み出すことは世界中の薔薇愛好家の夢でした。最先端のバイオテクノロジーと開発者の努力により、「不可能」は「可能」になりました。
青い薔薇の花言葉は「不可能を可能にする」へ変わったのです。
世界初で青い薔薇の開発に成功した日本企業「サントリー」は、世界中から称賛を受けました。新聞各紙の一面を飾り、海外でも大きく取り上げられたそうです。
とても素晴らしいお話ですね。「不可能を可能にする」青い薔薇、ぜひお花屋さんに行ったときに手にとってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。