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風の谷のナウシカ原作あらすじをチェック!歌舞伎の見所は?【1~2巻】



宮崎駿の名作「風の谷のナウシカ」が2019年12月に歌舞伎上演されることが決まりました。なんと歌舞伎は原作の上演となっています!

原作特有のキャラクターやストーリーなど、アニメ映画と何が違うのか気になってしょうがないですよね。

チェックしてみましょう!

風の谷のナウシカ 原作とアニメのあらすじ比較

一般に知られているアニメ映画は、原作全7巻のうち1~2巻のみが描かれています。

原作漫画はアニメ映画とは異なり、原作特有のキャラクターも登場し、もっと壮大で深淵な世界観を描き出します。

巨神兵を目覚めさせる「秘石」、腐海の森で生きることを決めた人類「森の人」、など。また原作後半では、謎に包まれた土鬼(ドルク)の「墓所」、この世界の真実を知る「庭の主人」、などアニメにはない見所が満載です。

ここでは原作とアニメの違いを見ていきましょう。原作のあらすじは、こうなっています!

世界観の違い:トルメキア VS 土鬼(ドルク)の戦争の物語。

舞台は、「火の7日間」を経験し腐海の森が地面を覆う世界。原作は、この世界の2大強国、トルメキアと土鬼(ドルク)の戦争をめぐる物語です。

「風の谷」の族長の娘ナウシカは、トルメキア側として従軍するため「風の谷」を離れ、この2大強国の戦争(『トルメキア』 VS『土鬼(ドルク)』)に巻き込まれていきます。

ここがポイント!

原作では風の谷はあまり描かれません。舞台はトルメキアVS土鬼の2大強国!ナウシカはこの戦争に巻き込まれ、腐海に包まれたこの世界の真相をつきとめてゆきます。

1.風の谷にペジテ商船が墜落。ナウシカに託された「秘石」。

風の谷とトルメキアは同盟を結んでいて、ナウシカは風の谷の族長の娘です。

ある日、ナウシカがガンシップという飛行機で従者たちと空を飛んでいると、蟲に襲われている商船を見つけました。

その商船には、ペジテ(トルメキアの同盟国)からの避難民が乗っていました。そのなかにいたペジテの姫は、トルメキアの軍がペジテを襲ってきたことを語り、秘石をナウシカに託して亡くなります。

そして、その秘石を探してきたトルメキア軍が、ナウシカたちの住む風の谷へやってくるのです。

ここがポイント!

アニメ映画に出てこない「秘石」。原作では巨神兵起動の鍵となります!

2.ナウシカは同盟国トルメキアに従軍。敵は土鬼。

ペジテを滅ぼし、風の谷に軍を率いてやってきたのは、トルメキアの王女であるクシャナ。実はこのトルメキア軍は、トルメキアのヴ王によって派遣されていました。

トルメキアと土鬼の戦いの激化をうけ、巨神兵を動かすことのできる秘石を持ち帰ることと、土鬼を制圧させることが、クシャナに課せられた命令だったのです。

風の谷はトルメキアの同盟国でした。そのためクシャナは、ナウシカたち風の谷に、従軍を要求します。

ここがポイント!

巨神兵はペジテの地下で発見され、原作では別の場所へ運ばれます。風の谷には持ち込まれません。

3.ガンシップの奇襲をうけ腐海の森へ。アスベルとの出会い。

ナウシカは、病床の父親の代わりに数人の従者を連れてトルメキア軍に合流します。しかし旅の途中で1機のガンシップから突如奇襲をうけ腐海の森へ。

腐海の森で蟲に襲われ、ナウシカは意識を失い、アスベルはナウシカを助けようとします。蟲から2人を助けたのは蟲の王とも言われる王蟲(オーム)。

王蟲は「南の森が救いを求めている。行かねばならない。」と言い残し去っていきました。

意識を取り戻したナウシカは、奇襲してきたパイロットが、ペジテの王子・アスベルという少年であることを知ります。ペジテの姫から託された「秘石」は、ここでアスベルの元へと託されました。

ここがポイント!

秘石はアスベルの手元に。また、原作では王蟲が深淵な言葉を、想念で語りかけます。

4.ナウシカは土鬼の捕虜に。アスベルの助けで脱出。

その後、ナウシカとアスベルは腐海の森から脱出を試みます。しかし2人が上空に出た時にトルメキア軍と敵対している土鬼の軍と遭遇。ナウシカたちは彼らの捕虜となります。

ここで土鬼軍の僧侶・僧正とナウシカは念話(テレパシー)で会話し心を通わせますが

この土鬼の軍は、クシャナを亡き者にしようとした彼女の兄からの密告をうけて、トルメキア軍を壊滅させようと南進していました。

その目的を知って、ナウシカは船を脱出、アスベルは彼女を守るためにそのまま船に残りました。

ここがポイント!

映画では登場しない新キャラ・僧正。人の心をよみ念話で会話できる僧侶として描かれます。

5.ナウシカはクシャナの元へ。王蟲の子供を救う。

アスベルと別れ、ナウシカは飛行機メーヴェで戦いを止めに向かいます。

彼女が見たのは、土鬼軍が王蟲の子供をエサにして王蟲を怒らせ、その大群をトルメキア軍へと向かわせている光景でした。

王蟲の大群に取り囲まれたトルメキアのクシャナ。クロトワという部下の機転によって命からがら助かりますが、クシャナたちが乗った1隻以外、軍は壊滅してしまいました。

そんなクシャナの船に、ナウシカは王蟲の子供を森に返したいからと乗り込みます。土鬼軍の情報と秘石の在り処と引き換えに、クシャナは承諾。

ナウシカの手によって王蟲の子供は群れへと返されていきました。それとともに、王蟲がナウシカに心を開いていきます。

この光景を見た僧正は、ナウシカが土鬼の伝承にある「青き衣の者」であると涙します。

ここがポイント!

「その者、青き衣をまといて金色の野に降りたつべし」は土鬼の伝承。アニメ映画では風の谷の大ババ様が涙しますが、原作では、土鬼の僧侶・僧正が涙するシーンとして描かれます。

6.ナウシカはクシャナに従軍し南へ。僧正はアスベルと土鬼の船へ。

王蟲の語りから、大海嘯が近づいていることと、南の森に異変が起きていることを知ったナウシカは、風の谷を離れる決意をします。

ナウシカはクシャナに単身での従軍を申し入れ、クシャナとともに南へ向かいました。

僧正はアスベル、ケチャ(僧正を慕う娘)とともに土鬼の船へ。目的は、土鬼船内の実験室にある王蟲の培養槽を破壊するためでした。戦争に蟲を使うことを阻止しようとしたのです。

僧正は、戦争に蟲を使うやり方に異を唱え「青き衣の者」が現れたと民衆に訴えましたが、土鬼神聖皇弟・ミラルパの怒りを買い、土鬼兵の攻撃の盾となり命を落とします。

僧正の助けで、アスベルとケチャは、剣士ルパとともに、土鬼船を脱出しました。

ここがポイント!

映画では登場しない新キャラ・土鬼神聖皇弟ミラルパ。超常能力を持ち僧侶や僧会を使って民衆を支配します。

7.ルパ・アスベル・ケチャは腐海の森で「森の人」と出会う。

剣士ルパ、アスベル、ケチャは3人で逃げますが、土鬼の船からの攻撃を受け、腐海の森へと落ちていきます。

3人は腐海の森の住人・森の人に助けられます。そこで、森の人・セルムは、腐海の森に異変が起きていること、王蟲や他の蟲たちが南へ向かっていると話します。

剣士ルパ、アスベル、ケチャは南へ向かおうと決意します。

ここがポイント!

映画では登場しない新キャラ・セルム。セルムもまた念話で会話ができる人物として描かれ原作後半でナウシカを支える存在に。

※原作1~2巻のストーリーは上述の6まで。ストーリー7は、原作3巻の一部の内容です。

 

風の谷のナウシカ 原作の新キャラ【1~3巻(一部)のみ】

アニメとの比較だけでも新キャラが3人も登場します!さっそく見ていきましょう。

  • マニ族・僧正マニ族の長で、神聖皇弟より北上作戦の先遣隊として派遣されました。王蟲を止めたナウシカが古き伝承にある「青き衣の者」であると感じ、土鬼軍の作戦に異を唱えますがミラルパの怒りを買い、ユパ達を逃がすために壮絶な最期を遂げます。念話の使い手でその超常の力は神聖皇弟に並ぶほどでした。

 

  • 神聖皇弟・ミラルパ

神聖皇帝(皇弟)。100歳を超える長寿で沐浴などの化学的処置で長寿と若い姿を保っている。心を読み取り嘘を見抜いたり、念動で人を吹き飛ばしたり、幽体離脱を行い遥か彼方の標的の心臓を握りつぶすなど、極めて強力な超常の力を持ちます。名目上は兄弟で皇帝を名乗っていますが、実際には皇兄ナムリスから実権を奪取しています。

  • 森の人・セルム

森の人は腐海に住んでいる人々の総称で蟲使いから畏敬の存在と崇められています。火を使わず、蟲の腸を衣とし、蟲卵を食べ、蟲の体液で作った泡を住処として生活しています。原作後半で、セルムはナウシカが瀕死状態になるシーンでは、ナウシカを孤独の淵から救い、森の人しか知らない腐海と世界の秘密を教えます。

風の谷のナウシカ 「原作」歌舞伎の見所は?

2019年12月に風の谷のナウシカ「原作」が歌舞伎上演されることになりました!ぜひとも期待したいですね。ここでは歌舞伎の見所も少し触れたいと思います。

一番気になるのは配役とキャストですよね。ナウシカ役に菊之助さん、クシャナ役に七之助さん、このほか尾上松也さん、坂東巳之助さん、尾上右近さんなど豪華メンバーの出演が決まっています。

脚本と演出についても実力派が勢揃いとなっています。数々のジブリ作品で脚本を務めた丹羽圭子さん、「新作歌舞伎『NARUTO-ナルト-』」の舞台演出を担当したG2さん。

風の谷のナウシカでは、王蟲やメーヴェなど個性的な世界観を舞台でどのように表現するのでしょうか。

詳しい記事はこちらにまとめました。

まとめ

風の谷のナウシカの原作漫画とアニメ映画の違いをまとめました。あらすじやキャラクターも随分違いますよね。歌舞伎の見所なども期待を込めて書かせていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました。